疲れた手に触れると、3日間同じ気持ちで過ごしていたことが解るんだ。

朝一番でウチのところにやって来た。
そこはあのコが来てはいけない場所だった。
でもやって来た。

よっぽど何か伝えたいことがあるんだろう。
そう思って話を聴いたけど
いつもどおり何も語らず。

周りの気配を気にしながら
その手は身体に巻きついてくる。
どんなに引き剥がしても
その腕は身体に巻きついてくる。

とても強い力で。
少し疲れた手で。

私人のウチは喜んでいるよ。

だけどね
ダメなものはダメなの。

だから言ったの。

みんな見ているよ。
ココは誰にも見られない場所なんてないんだよ。
驚いているヒトがいるよ。

笑顔が消えちゃった。
そして離れていっちゃった。

あのコは塞ぎ込んだまま
今日はお別れした。

今日もあのコを傷つけたね。

夜ご飯、ちゃんと食べてくれるかな。